[ブログ記事監修者]


前原充喜
柔道整復師


オレンジ整骨院グループの前原充喜です。日々の臨床を通して感じることや、ケガ・不調の原因、そして健康を維持するための考え方を、できるだけ分かりやすく発信していきたいと思っています。
私たちオレンジ整骨院グループは「地域の皆さまの健康寿命をのばすこと」「患者様のご卒業」を共通の目標として掲げています。その想いを共有する仲間たちと共に、金町オレンジ鍼灸整骨院・京成金町オレンジ整骨院の現場からも、確かな知識と実践的な情報をお届けしてまいります。


長引く腰痛に悩まされ、諦めかけていませんか?その腰痛、もしかしたら「側弯症」が根本的な原因かもしれません。側弯症は、背骨が左右に湾曲する状態を指し、自覚がないまま進行しているケースも少なくありません。この記事では、なぜ側弯症が腰痛を引き起こすのか、その具体的なメカニズムを深く掘り下げて解説いたします。脊柱の歪みが身体全体に与える負担や、骨盤の傾き、筋肉のアンバランスが腰痛に繋がる理由を詳しく知ることで、あなたの腰痛の真の原因が見えてくるでしょう。そして、整骨院で受けられる側弯症性腰痛への最適なアプローチについてもご紹介します。問診や検査で原因を特定し、手技による骨格と筋肉の調整、さらには姿勢矯正や運動療法を通じて、腰痛の緩和だけでなく、根本的な改善を目指せることをお伝えします。この記事を読み終える頃には、あなたの腰痛に対する新たな解決策と希望が見つかるはずです。
Contents
1. あなたの腰痛 側弯症が原因かもしれません
多くの方が経験する腰痛は、日常生活の習慣や姿勢、あるいは一時的な負担が原因となることがよくあります。しかし、なかなか改善しない腰痛や、特定の動作で強く感じる痛みの場合、もしかしたら「側弯症」がその根本的な原因となっているかもしれません。側弯症は、ご自身では気づきにくい場合も多く、腰痛との関連性を疑うことで、より適切なアプローチを見つけるきっかけとなります。
1.1 側弯症とは何かその種類と特徴
側弯症とは、脊柱(背骨)が左右に湾曲し、さらにねじれを伴う状態を指します。正面から見たときに、本来まっすぐであるはずの背骨がS字やC字に曲がって見えるのが特徴です。この湾曲は、単なる姿勢の悪さとは異なり、脊柱自体の構造的な変化を伴います。
側弯症にはいくつかの種類があり、それぞれ発症の原因や特徴が異なります。主な種類は以下の通りです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 特発性側弯症 | 最も多く見られるタイプで、原因が特定できないものを指します。思春期の女子に多く発症し、成長期に進行しやすい傾向があります。 |
| 先天性側弯症 | 生まれつき脊柱の骨の形成異常があるために起こる側弯症です。胎児期に脊椎の形成がうまくいかなかったことが原因となります。 |
| 神経・筋原性側弯症 | 脳性まひや筋ジストロフィーなど、神経や筋肉の病気が原因で脊柱を支える力が弱まり、湾曲が生じるタイプです。 |
| 加齢性側弯症(変性側弯症) | 加齢による椎間板や関節の変性が原因で、成人になってから徐々に脊柱が湾曲していくタイプです。高齢者に多く見られます。 |
これらの側弯症は、外見上、肩の高さの違い、ウエストラインの非対称性、背中の片側の隆起(肋骨の出っ張り)などとして現れることがあります。また、自覚症状が少ない場合もありますが、進行すると腰痛や背中の痛み、姿勢の悪化につながることがあります。
1.2 側弯症が腰痛を引き起こすメカニズム
側弯症によって脊柱が湾曲すると、体にはさまざまな負担がかかり、結果として腰痛を引き起こすことがあります。そのメカニズムは主に以下の通りです。
まず、脊柱がS字やC字に曲がることで、体の重心がずれてしまい、特定の筋肉や関節に過度な負担がかかります。特に、湾曲の強い部分やその周辺の筋肉は、常に緊張状態に置かれたり、逆に過度に引き伸ばされたりするため、血行不良や疲労が蓄積しやすくなります。この筋肉のアンバランスが、痛みの直接的な原因となることがあります。
次に、脊柱の湾曲は、椎間板や椎骨にかかる圧力を不均等にします。まっすぐな脊柱であれば均等に分散されるはずの体重が、湾曲した部分に集中することで、椎間板の変性を早めたり、関節に炎症を引き起こしたりする可能性があります。これにより、慢性的な腰の痛みや、特定の動作時の鋭い痛みが現れることがあります。
さらに、脊柱のねじれを伴う側弯症の場合、神経が圧迫される可能性も考えられます。神経が圧迫されると、腰だけでなく、お尻や足にかけての痛みやしびれといった症状(坐骨神経痛のような症状)を引き起こすこともあります。
これらの複合的な要因により、側弯症は単なる姿勢の問題に留まらず、日常生活に支障をきたすほどの腰痛の原因となることがあるのです。
2. 側弯症による腰痛の具体的な原因を徹底解説
2.1 脊柱の歪みがもたらす身体への負担
側弯症は、脊柱が左右に曲がるだけでなく、ねじれを伴う複雑な変形です。この脊柱の歪みは、身体のあらゆる部分に不均等な負担をかけ、腰痛の根本的な原因となります。
まず、脊柱の歪みによって、椎骨と椎骨の間にある椎間板に左右非対称な圧力が加わります。これにより、特定の椎間板が過度に圧迫されたり、反対側が引き伸ばされたりすることで、変性や炎症を引き起こしやすくなります。これが腰の痛みに直結することがあります。
また、脊柱の関節にも同様に偏った負荷がかかります。関節の動きが制限されたり、過剰に動かされたりすることで、関節包や周囲の組織に炎症が生じ、痛みを感じる原因となります。
さらに、脊柱の歪みは、その内部を通る神経にも影響を与えます。神経が圧迫されたり、刺激されたりすることで、腰だけでなく、お尻や足にかけてのしびれや痛みを引き起こす神経症状が現れることもあります。
脊柱の歪みは、身体全体のバランスを崩し、特定の筋肉に過度な緊張を強いることになります。常に緊張している筋肉は疲労しやすく、血行不良を起こし、筋肉性の腰痛へとつながります。
2.2 骨盤の傾きと筋肉のアンバランス
脊柱の歪みは、その土台となる骨盤にも影響を及ぼします。側弯症によって脊柱が傾くと、それを補おうとして骨盤も傾いたり、ねじれたりすることがよくあります。
この骨盤の傾きは、身体の重心をずらし、左右の脚にかかる体重のバランスを崩します。結果として、片方の股関節や膝、足首に過剰な負担がかかり、それが連鎖的に腰への負担を増大させます。
骨盤の傾きは、周囲の筋肉の働きにも大きなアンバランスをもたらします。例えば、骨盤が前傾すると股関節屈筋が短縮し、後傾するとハムストリングスが短縮しやすくなります。また、左右に傾くと、片側の腹筋や背筋、殿筋が過度に緊張し、反対側が弱化するといった筋肉の不均衡が生じます。
このような筋肉のアンバランスは、常に身体を不安定な状態に保ち、腰部への持続的なストレスとなります。特に、体幹を支える深層筋がうまく機能しなくなると、腰椎の安定性が損なわれ、慢性的な腰痛につながりやすくなります。
以下に、骨盤の傾きがもたらす筋肉のアンバランスと腰痛への影響をまとめました。
| 骨盤の傾き | 影響を受ける筋肉 | 腰痛への影響 |
|---|---|---|
| 前傾 | 股関節屈筋(短縮)、ハムストリングス(伸長)、腹筋(弱化)、脊柱起立筋(過緊張) | 腰椎の反りが強くなり、椎間関節や椎間板に負担がかかります。 |
| 後傾 | ハムストリングス(短縮)、股関節屈筋(伸長)、腹筋(弱化)、殿筋(弱化) | 腰椎のカーブが失われ、椎間板への負担が増え、猫背姿勢を助長します。 |
| 左右の傾き | 片側の腹筋・背筋・殿筋の過緊張、反対側の弱化 | 脊柱の側方への湾曲を悪化させ、左右非対称な負荷がさらに増大します。 |
2.3 日常生活に潜む腰痛悪化の要因
側弯症による腰痛は、日々の生活習慣によって悪化することが少なくありません。脊柱や骨盤に歪みがある状態で、身体に負担をかける動作や姿勢を続けると、痛みが強くなったり、慢性化したりするリスクが高まります。
長時間のデスクワークや立ち仕事は、特定の筋肉に持続的な負担をかけ、血行不良を引き起こします。特に、猫背や反り腰など不適切な姿勢で長時間過ごすことは、側弯症の歪みを助長し、腰痛を悪化させる大きな要因となります。
また、重い荷物を持ち上げる際の身体の使い方も重要です。腰に負担をかける持ち方を繰り返すと、脊柱や椎間板へのストレスが増大し、痛みが誘発されやすくなります。
運動不足も腰痛悪化の一因です。体幹の筋力低下は、脊柱を支える力が弱まり、歪みを進行させる可能性があります。逆に、過度な運動や、身体のバランスを考慮しない偏ったスポーツも、特定の部位に負担を集中させ、腰痛を引き起こすことがあります。
さらに、睡眠環境も腰痛に影響を与えます。合わない寝具や、身体に負担のかかる寝姿勢は、夜間の脊柱へのストレスを増大させ、朝起きた時の腰痛につながることがあります。
精神的なストレスも、自律神経の乱れを通じて筋肉の緊張を高め、腰痛を悪化させる要因となり得ます。
これらの要因は、側弯症による身体のアンバランスをさらに助長し、腰痛を悪化させる悪循環を生み出します。
3. 整骨院でできる側弯症性腰痛へのアプローチ
側弯症による腰痛は、一般的な腰痛とは異なる複雑な要因が絡み合っています。整骨院では、その複雑な原因をしっかりと見極め、一人ひとりの状態に合わせた最適なアプローチで腰痛の緩和と根本改善を目指します。
3.1 問診と検査で腰痛の原因を特定
整骨院での施術は、まず丁寧な問診から始まります。いつから、どのような時に腰痛を感じるのか、側弯症の診断歴や日常生活での姿勢、仕事内容など、多角的な視点から詳細な情報をお伺いします。
次に、視診や触診、可動域検査などの検査を行います。
- 視診: 身体全体のバランス、肩の高さの違い、骨盤の傾き、脊柱の湾曲の度合いなどを目視で確認します。
- 触診: 脊柱や骨盤周辺の筋肉の緊張具合、骨の並び、関節の動きなどを手で触れて確認します。特に側弯症特有の脊柱の回旋や肋骨の突出なども丁寧に評価します。
- 可動域検査: 腰や股関節の動きの範囲や、特定の動きで痛みが生じるかどうかを確認し、腰痛の原因となっている動作パターンを特定します。
これらの問診と検査を通じて、あなたの側弯症が腰痛にどのように影響しているのか、具体的な原因を特定し、施術計画を立てていきます。
3.2 手技による骨格と筋肉の調整
原因が特定されたら、整骨院の専門的な手技を用いて、身体の歪みを整え、筋肉のバランスを調整していきます。
脊柱の歪みに対しては、一つ一つの椎骨の動きを丁寧に確認しながら、関節の可動性を高めるためのアプローチを行います。側弯症による回旋や側方への湾曲を考慮し、本来の生理的な湾曲に近づけるよう、無理のない範囲で調整を進めます。
骨盤の傾きや捻じれも腰痛の大きな要因となるため、骨盤の関節にアプローチし、正しい位置へと導きます。これにより、脊柱の土台が安定し、全身のバランスが改善されます。
また、側弯症によって過度に緊張している筋肉や、逆に弱くなっている筋肉に対しても、手技によって緊張を緩和したり、柔軟性を高めたりする施術を行います。特に、腰部だけでなく、背中、お腹、股関節周りの筋肉まで、全身の筋肉のバランスを考慮した調整が重要です。
これらの手技は、痛みのある部分だけでなく、その痛みの根本原因となっている身体の歪みやアンバランス全体に働きかけることで、腰痛の緩和を目指します。
3.3 姿勢矯正と運動療法で根本改善を目指す
整骨院での施術は、その場での症状緩和だけでなく、再発しにくい身体づくりをサポートすることにも重点を置いています。そのため、姿勢矯正と運動療法は非常に重要なアプローチとなります。
日常生活における姿勢の癖は、側弯症による身体の歪みを悪化させ、腰痛を引き起こす大きな要因となります。施術と並行して、座り方、立ち方、歩き方など、正しい姿勢の意識付けや改善点を具体的にアドバイスいたします。
運動療法では、側弯症によって弱くなりがちな体幹の筋肉を強化したり、硬くなりがちな筋肉の柔軟性を高めたりするための、個別のストレッチやエクササイズを指導します。
例えば、脊柱の安定性を高めるための腹筋や背筋のトレーニング、股関節周りの柔軟性を向上させるストレッチなど、あなたの身体の状態や側弯症のタイプに合わせて、無理なく続けられる運動メニューを提案いたします。
これらの姿勢矯正と運動療法を継続することで、ご自身の身体をコントロールする力を養い、施術で整えた良い状態を維持し、側弯症性腰痛の根本的な改善へと繋げていくことができます。
4. まとめ
腰痛の原因がなかなか特定できない、あるいは改善しない場合、もしかしたら側弯症が関与しているかもしれません。側弯症は、脊柱の歪みや骨盤の傾き、筋肉のアンバランスを引き起こし、それが腰への過度な負担となり、慢性的な腰痛へと繋がることが少なくありません。
整骨院では、まず丁寧な問診と検査を通じて、あなたの腰痛が側弯症に起因するものなのか、その具体的な原因と状態を詳しく特定します。その後、一人ひとりの状態に合わせた手技による骨格や筋肉の調整、さらに姿勢矯正や運動療法を組み合わせることで、一時的な痛みの緩和だけでなく、根本的な改善を目指すことが可能です。これにより、歪んだ身体のバランスを整え、腰への負担を軽減し、再発しにくい身体づくりをサポートいたします。
もし、側弯症による腰痛でお悩みでしたら、決して諦めず、一度専門家にご相談ください。適切なアプローチで、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。




| 住所 | 〒125-0042 東京都葛飾区金町5丁目33-20 Googleマップで見る |
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